Q:担任の先生「給食で、好き嫌いが多くて困っています。どうしたらよいでしょうか?」

担任の先生 「給食で、好き嫌いが多くて困っています。どうしたらよいでしょうか?」

鈴田 食事は生理的な部分が多いので、”慣れ”が生じにくい部分があります。ここで”嫌な音”を例にして考えてみましょう。先生が黒板に爪を立てて「キーキー」音を出せば、生徒さん達は耳を塞ぐかもしれませんね。そこで先生が「少しずつ大きくしていくから大丈夫」と声かけして、それを続けるとどうなるでしょうか?何人かは慣れるかもしれませんが、何人かは黒板を見るのも嫌になるかもしれません。食事も同じ要素が含まれており、「少しずつ量を増やすから」では、慣れない子もいるかもしれません。

担任の先生 「しかし、給食は食べなければなりません。無意味な音とは訳が違います」

鈴田 そうですね。黒板がキーキーと鳴る音に慣れることは無意味です。同様に給食を子ども達がどのように捉えているのか(無意味と考えていないかどうか)を確認していく必要がありますね。先生もご存じのように、子どもの理解には個人差がありますので、給食の意味を先生が捉えているのと同じように捉えきれない子ども達もいるかも知れません。

担任の先生 「栄養の偏りも心配です」

鈴田 食事とは、栄養補給が一番の目的ですが、楽しく感謝して食べることも重要です。また、栄養補給に限って言えば、サプリメントなどで補うことも出来ます。食事を「嫌いなものを食べる苦痛をともなうもの」として捉えるのか、「感謝して美味しく食べる」ものとして捉えるのかは、どのような体験をさせるのかに影響されます。つまり、まずは楽しく感謝して食べることを体験してもらい、食事の意義を理解して次のステップへ進むという形でも良いかと思います。

担任の先生 「生理的なもので、無理しすぎもよくないことは分かりました。では、どうすればよいですか?」

鈴田 みかんを食べない子を、みかん狩りに連れて行くと、美味しそうに食べることがあります。そのような機会を待ってみるのも手だと思います。また、生理的なものに関しては日頃のストレスも大きく影響を与えます。ストレスが高い状態では、「ちょっとしたことでも受け入れられない」傾向が強くなり、ストレスが適切(高すぎず低すぎず)で、情緒的に安定している時には「気にならない」「少し受け入れてみようという気がする」などの傾向が見られます。食事に直接アプローチするだけでなく、生活全体のマネジメントをしながら、結果として変化が生じるなどの間接的なアプローチも選択肢としてありだと思います。