Q:「自信をつけさせたいのですが、何をすればよいですか?」

保護者 「自信をつけさせたいのですが、何をすればよいですか?」

​鈴田 よく何かを達成させることで自信をつけてもらおうと思いがちです。もちろん、それは良い方法ですが、「できない時どうするのか」という問題や、「達成することにこだわりを持ってしまう」問題が生じることもあります。何かにチャレンジした場合、それが達成されたことだけをほめるのではなく、チャレンジしたこと自体やそのプロセスをほめることを、今以上に意識的に増やしてみてください。​

逆上がりを頑張っている子がいるとします。もし逆上がりができるようになれば、素晴らしいですね。この時、多くの人は、達成されたことだけではなく、そのチャレンジ、がんばったプロセスも褒めるでしょう。しかし、たとえ逆上がりができなくとも、その努力、その価値にかわりはありません。このように「できた」ことは結果です。文字にすると当たり前ですが、日常生活の中では、忘れられがちです。褒めるべき所(チャレンジしていること、努力していること)を、しっかりと意識し、お子さんに伝えてください。

また、保護者が当然と思っていることも、お子さんへ伝わらないことがあります。その努力を認めているつもりでも(お子さんに伝わっていると思っていても)、それを言葉や行動で伝えていなければ、お子さんにその思いが伝わっていないということになりかねません。そしてこれは、頻繁に生じます。一方的に伝わっていると感じることは、コミュニケーションとは言えません。こちらが伝え、相手が応える。お子さんとのコミュニケーション、もう一度確認してください。自分の居場所があること、認められていること、それを伝えていきましょう。​

 

保護者 「達成することにこだわりと持つとのことですが、うちの子が、100点を取ることにこだわるのは、そのためですか。失敗を極端にいやがります。どうしたらよいですか?」​

鈴田 テストの意味を教えましょう。テストは100点を取ることだけが目的ではありません。95点とは、5点分の成長する部分が見つかったということです。その部分をどのように活かすのかが大切になります。失敗を極端にいやがる場合は、失敗の意味を誤解している場合があります。失敗は、それ自体に善し悪しがあるのではなく、その後の行動が、大切であることを伝えてあげてください(失敗したことを次に活かせるのであれば、それは良い失敗ですね)。周囲が「学校は失敗するために行くんだ」「今日は、学校で何も失敗しなかったんだ。残念だなぁ」「今日は、○○がわかったね」くらい気持ちでいると、失敗に対するお子さんの変な誤解は徐々に減るかもしれません。まずは、周囲の大人が、失敗を前向きにとらえるようにしましょう。ただし、失敗が成長につながりにく性格の子もいます。お子さんに合わせて、よりよい環境を準備しましょう。

失敗するともらえる種の話:失敗するともらえる種があります。その種を植え、花を咲かせ、実をつけさせるまでには、手間も時間もかかります。しかし、手間も時間も有限です。全ての種を植えて、全てを収穫することはできません。適切な時期に、適切な種を植えましょう。それ以外の種は、大切に取っておきましょう。これは、理解力が高い子どもたちへ例えとして話す内容です。すべての失敗を、すぐに改善しようとすれば、そこに無理が生じます。失敗の事後処理までを合わせて、その意味を教えていきましょう。