あるお子さんが「いやだっていたのに」と話をしてくれました。
複数の友達と話をしていて気になるテレビの話になったそうです。
「あのテレビおもしろいよね」
「みたいみたい」
こんな話をしているお友達に
「怖くて見たくないとは言えなかった」そうです。
その後お友達の家でそのテレビを見ることになってドキドキしていた時に喧嘩になってもめてしまったようです。
ギリギリになってみたくないといったこの子にお友達は怖いのかと笑ったようです。
よくある話ですがいつもうまく伝えることができずにいるこの子は
「誰も自分のことはわかってくれない」
「怒られるのはいつも自分だけ」
と思うようで話を聞き出そうとすると黙ってしまいます。
反論しようとするのですがうまく説明ができない。そのうちお友達や先生から「〇〇だったんでしょう」「ダメだよ」と声がかかりあきらめてしまう。
「なんで?」「だって」「でも」なんてほとんど言えずに飲み込んでしまうようです。
小さいときから怒られるのはいつも自分だけだったと言っていました。
そんなふうに感じていたのでしょうね。
ことばの遅かったこの子どもさんにとって切実な思いだったのでしょう。
じっくり話を聞きながらつらかったことや今度こんな状況になったときにはどうしたらいいのか一緒に話をしました。
うまく伝わらないときには逃げることも重要なことや納得がいかないことは伝えてくれれば解決の方法があることなどを話しながら気持ちをほぐしていきました。
「どうせいっても伝わらない」
「怒られるだけなら言わない方がいい」
などと思っていたようです。
多くの涙が悔しさを教えてくれていました。
これからじっくり聞くからね
あきらめないで伝えてね
大丈夫みかたはいっぱいいるよ
今までつらかったね